Naturalways 創作のすすめ

創作のすすめ コラム
#01.作曲の基礎
#02.作詞の基礎
#03.編曲の基礎
#04.作詩の基礎
#05.創作の幸せ
#06.和音の構成
#07.コードの進行
#08.ベースの役割



創作のすすめ コラム
 世の中にはあらゆる形で創作作品が存在します。そのほとんどは人の手によって創られるものです。 音楽、詩、小説、絵画、彫刻、映画など多種多岐に至っているのは、それに長けた人の努力とひらめき によるものでしょう。近年はメディアのおかげでこれらの作品は広がりを増しつつあります。 普通の人が思いつかないような方法で、思いもよらぬ展開で、といった技巧的表現や、単純ながらも 情にうったえかける情動的表現を私たちは日々メディアによって感受できるわけです。
 そういった作品は芸術家の手にゆだねられているという錯覚を覚えがちですが、実は誰にでも手の 届くものなのです。芸術とは言わないまでも創作活動は誰にでもできるのです。その理由は簡単です。 人間はもともと創造性を持った生き物だからです。さあ、今日から詩を書いてみませんか。歌を作って みませんか。
 Naturalwaysも創作活動を行う団体です。「作るにもどこから手をつけていいか分からないや」という 人のために、お手伝いができればと思ってこのページを作りました。参考になれば幸いです。

 尚、このページは専門家の分析や論理を書いているわけではなく、経験で得たノウハウや個人的な 意見によって構成されているので、必ずしも正しいとは限りません。そのことを了承いただいてお読み ください。このページの内容から発生した損害等についての責任は負いかねますのであしからず。

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#01.作曲の基礎
 そもそも曲とは何でしょう。というところから作曲について考えてみたいと思います。
 私の考えでは作曲というのは「ある基本旋律とその和音からなり、まとまりを持ったリズムの流れを 構成すること」です。分かりやすく言うと、曲とは「メロディーとコードがありひとつの作品だと わかるもの」で、作曲とは「作品に必要なものをひとつひとつ組み合わせていくこと」です。 では具体的にはどのような方法で必要なことをすればいいのでしょうか。私がよく行う作曲の方法を下の ように分けてみました。

 (1) メロディー(歌詞)から作るとき
  @ メロディーを口ずさむか、ピアノやギターで弾いてみる
  A そのメロディーを曲のどこに使うかを考える
  B メロディーをつなげてみて、気に入らないところを変える
  C 詩がなければ作り、音余り音足らずがないかを考える
  D メロディーに対応した和音やベース音を考える
  E Dで思うような伴奏が作れないときは有名な曲を参考にする
  F 伴奏に必要な楽器を割り当てる(必要があればドラムやパーカッションも)
  G パソコン上のMIDI(電子音楽)ソフトで視聴する
  H 細かい部分の修正や前奏、間奏のアレンジをつける
 (2) リズム隊(ベース、ドラム)から作るとき
  @ ボイパやベースの音の真似事をしながら気に入ったリズムを考える
  A リズムマシンやMIDIで視聴する
  B リズム隊をつなげてみて、気に入らないところを変える
  C サビとメロのバランスや間奏の考える
  D 伴奏に必要な楽器を割り当てる(必要があればドラムやパーカッションも)
  E 伴奏を整えてメロディーをつけていく
  F 詩がなければ作り、音余り音足らずがないかを考える
  G パソコン上のMIDI(電子音楽)ソフトで視聴する
  H 細かい部分の修正や前奏、間奏のアレンジをつける
 (3) 伴奏(ギター、ピアノ)から作るとき
  @ 楽器を弾きながら前奏や間奏の雰囲気を作る
  A 印象の強いフレーズを前奏や間奏に持ってゆき、その他は伴奏に割り振る
  B 伴奏をつなげてみて、気に入らないところを変える
  C この後メロディーを付けるかリズム隊を考えるかは自由
  D 以後は(1)(2)を参照

 作曲に必要なものは色々ありますが、あって便利なのはMIDIソフトでしょう。私も曲を作るときは フリーウェアのソフトを使用して作っています。現在「楽曲一覧」で公開しているWMAサンプルはMIDI ソフトによって作ったものです。初めて挑戦する人は小中学校の音楽の教科書を片手にやってみるといい ですよ。

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#02.作詞の基礎
 作詞について触れる前に、作と作の違いについて、個人的な意見を書いておきます。 私の中では詩=ポエム(poem)、詞=リリック(lyric)またはワーズ(words)と分類しています。詩というのは 言葉でつづる思いや事象全体のことを指し、詞というのは曲に合うように調整された詩であると思うのです。
 それでは、どうやって詩を曲に合わせて詞にするのでしょう。ここからは詩が用意されていることを 前提として話を進めます。詩の作り方については他の章で触れたいと思います。どうしても歌詞がしっくり こなかったり、歌いにくかったりすることがありますね。これはメロディーラインと詞が合致していないこと が原因の1つです。具体的な解決方法は代わりになる同じ意味の言葉を探すことです。同じ意味の 言葉でなくとも詩の流れを崩さない言葉であれば、少しニュアンスの違った言葉でもいいでしょう。以下に その例を示してみたいと思います。

 (例)「前に向かって歩く」に対して、発音が7音しかないとき
 歌詞には発音が10音ありますが、メロディーラインには7音しか発音回数がありません。 どうしてもメロディーに変化を付けられない場合は代わりの言葉を探す必要があるのですが、ここでは その条件とします。そうすると、発音回数が7音のフレーズを見つけ無ければなりませんが、闇雲に あたっては解決できません。今ある言葉の語尾を変えたり、省略したりすることが得策です。
 「前へと歩く」「前へと向かう」「歩こうとする」「歩き続ける」「足を踏み出す」など代わりの 言葉はたくさんあります。この例では前後の文脈が分からないので、良さそうなものを選びにくい のですが、例えば次のような関係だとしましょう。
「生きてきた過去を胸に 〜 明日を信じて」
そうすると「歩こうとする」では意思が弱いから却下、次に…というように消去法で選ぶことが できるようになります。私の場合は「足を踏み出す」という言葉を選ぶのですが、それは個人の 感性の問題ですので正解はありません。ただ、選んだ言葉がメロディーに合わないこともあるので 気をつけましょう。

 こういった方法で、今ある詩を練り直してみるのは簡単で有効なものだと思います。辞典や他の詩を 参考にすると言い回しが自分らしくなくなりますので、できるだけ思いつきを大事にしたいですね

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#03.編曲の基礎
  編曲という作業は曲の個性を引き出すものだといっていいのかもしれません。曲と言うのは もともと個性を持っているのですが、メロディーラインだけでは伝わらない「想い」だったり 「表情」だったり様々な側面を内包しているものです。いくらメロディーラインの響く曲で あっても伴奏が機械的で単調なものだったら、人は聞き飽きてしまうのです。
 そこで曲に表情を与えていき、華やかな部分、落ち着いた部分、自己主張の強い部分などを 作っていきます。その変化が人を惹き付け続け、曲の良さをより伝えやすくします。 ただ、どこまでも編曲し作り込み過ぎるとかえって息苦しくなるだけです。適度なバランスの上 なにより曲のイメージを的確に表現し得るものが編曲の理想と言えるのではないでしょうか。
 さて、どういう編曲がその曲にぴったりと合った編曲なのでしょうか。
 これはなかなか難しい質問で、その人の価値基準に委ねられる部分が大きいでしょう。 ただ、歌詞や曲の流れを良く観察してみて、似たようなフレーズのあるジャンルの音楽を参考に すると作りやすいでしょう。ジャンルによって基本的なフレーズのパターンが存在するのは 言うまでもありませんが、それが合わない場合には敢えて違うジャンルのパターンを取り入れる のがいいでしょう。型にはまりたくない人はこちらをお勧めします。
 自分の編曲を手にするにはかなりの時間と経験を必要とします。しかも自分の編曲 スタイルが確立されるようになる頃には、好みが変わったり、曲調が似てきて面白くなくなったり して変わらざるを得ないことが多いものです。曲が生き物であるのと同じように、編曲も息を し続けなければ古臭いものになってしまいます。常に新しい音に触れて、自分を磨き続ける ことでより良い編曲ができるようになるのではないでしょうか。

 と、今回は定性的なことだけです。ごめんなさい。編曲については自分も半信半疑で失敗 ばかりなのでお役に立てなかったと思います。勉強しなければ…。

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#04.作詩の基礎
 詞と詩の違いについては#02.作詩の基礎 で触れたように、(自論では)曲を伴うか伴わないかということでした。それでは作詩をする にあたってどういったことを行えばいいのか、普段をどのように過ごしたらいいのかが気に なりますよね。詞をつくるときは詩をまとめていく作業なので、内容の選定などは気にせず とも良いのですが、詩を作るときはまず世界観を構築する必要があります。そのため には、詩の数だけの世界観を前もって自分の中に作っておく必要があると言えるでしょう。
 具体的な内容に入っていきましょう。詩を生み出すポイントは次の2つだと私は感じて います。
   @ 様々なことを経験すること
   A 常に心と感情を柔軟にしておくこと
 作詞に大事なのは(創作活動全般においても)感受性を養うことです。同じ状況に置かれた 人が、その環境をどう感じ取るかは個人に委ねられます。つまり日々の生活の中にあっても 感じ取るべきことは無数に存在し、それをすくい上げるか水たまりにしておくかは個人の 判断だということです。どんなに汚れたように見える水でも光の当て方次第で、無限の輝き を秘めていることに気付けるか気付かないか、それが詩人と市民の違いです。
 そして忘れがちな事実もあるのです。それは私達の宿命でもあるのですが何か分かる でしょうか。ヒントは「時間の流れ」「75日のあいだ蔓延するものの結末」「政治家の 言い逃れ」「朝学校について気付く己の不甲斐無さ」………とこのくらいで想像できます? 人間が生来持つ機能であり、これがないと人間らしい生活など送れることも無いであろう 大事なことでもあります。ときにはこの宿命を恨む事もあり、ときにはこの宿命にすがって 時間の流れるのを時間に癒されるのを待つこともあります。そして肝心なことを守り続け たいという本能をも生み出した、この機能…それは忘れるということです。
 このことが詩をより良いものに仕上げていく土台なのです。私達が忘れやすいことを 忘れていたように、その日の感動や嬉しさ悲しさ楽しさ虚しさ切なさ腹立たしさ憎さ 恋しさ優しさ愛しさ...そういった諸々の感情や心の動きを忘れているのです、 私達は。最近感じた激しい感情は何ですか?怒りですか悲しみですか、負の感情だけですか。 いいえ。きっと暗い心の中に差し込む燈の光があるはずです。感動をもたらす「波」これは 言葉であったり音楽であったり、なにより人の温もりであることが多いのです。
 さあ、詩のネタは浮かんできたでしょうか。今大切にされるべきことと自らの譲れない 気持ちを折り合わせて作られた紙飛行機はどこまで飛んでいけるでしょう。願わくば、 その紙飛行機が互いを傷つけあうことの無いように、同じところを目指せることを。

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#05.創作の幸せ
 基礎編をこのあたりにして、今度は発展的な内容に入っていこうと思いますが、その前に 創作することの幸せとは何かを書いておきたいと思います。 前の章でも触れたように、私たちは 忘れる生き物です。そして今生きている私たちは忘れ去られるものです。後の世に生きた 証拠を残そうとしても、叶わぬことが多いのは、皆さんも理解できると思います。しかし 創作を行う人は多かれ少なかれ作品を残します。それが万人に「受ける」とは言えませんが その時代を生きる人に影響を与えることは確かです。ここで「影響」という言葉を軽んじ てはいけません。自分が作った作品が周りの人に影響を与えるということは、自分も 何らかの作品の影響の上に成り立っていると言えるからです。
 作品は1本の点の上に始まり、そこから線となって複雑に伸張していくのです。交わった ところでできる作品は新たな流を作り出し、もともと1本だったところに出来た作品は流れ を変えて行ったり、流れを分けたりします。そうやって作品がつながり続けていくと考えれば 今自分の作る作品の意義を感じることが出来るでしょうか。音楽の世界で考えれば良く分かる 話ですが、ジャンルという区別は有って無いようなものです。互いに入り混じりながら境界の 狭間で選別を受けているだけなのです。むしろ私たちは誰が作ったものなのかを重視 すべきであり、その作者が私たちに何を発信しているのかを見極める必要があるのです。
 創作の幸せとはこういった流れの一員として、作品の「命」をつないでゆけるところ で、自己満足で終わっているつもりでも,知らず知らずのうちに影響しあっている のです。そうは言っても自分の思うように作品が出来ないとか、なかなかイメージがまとまる 気配すらないという人もいるかと思います。そんなときは嫌いな作品や未知の作品に触れて みて下さい。今までにハードカバーの本を読んだことがない人は本屋に、クラッシクなんて 退屈と思っている人はコンサートに、絵画なんて興味ゼロと思っている人は美術館に足を 運んでみてはどうでしょう。幸せを得るためには努力の経験が必要です。創作で 幸せを感じることはこうした日々の生活の中に見出せるのです。

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#06.和音の構成
 一通り基礎編を終了し、発展編です。メロディーを作るのはできるという人でも、 和音になるとまったく無理…と投げ出してしまうことがあるかもしれません。どうでしょうか。 和音が変になったり、単調な進行になったりとやっかいなものだと感じている人もいること でしょう。しかし、考え様によっては和音の細かな違いで曲を面白く出来るとも言えますね。
 私も最初は単調でどこか物足りない和音進行でした。そのため初期作品は未だに恥ずかしくて 公開できません。しかし、和音構成やコード進行にはある程度決まったパターンがあるという ことを知れば、この難題の解決になるのです。ここである程度のパターンと言いましたが、 これは私がまとめたものですので、学術的な理論や一般的な解釈ではないことを、改めて 申し上げておきます。
 まず和音とは何かを考えてみましょう。ある1つの音(例えばド)をピアノで弾いたと考えて みてください。これは和音ではなく単音です。続いてもう1つ上(1オクターヴ上)の同じ音を 同時に弾いてみましょう。これで音が2つになりました。2つ以上の音が同時に重なり合って 演奏されるとき、これらの音を和音といいます。和音にはいくつかの種類があり使い分けが されますが、難しくなるので別の章で触れることにします。
 更にいろいろな音を混ぜてきましょう。たいていの和音はどこかおかしい部分があったり、 聞くと不快感を感じたりするものであることが多いはずです。自分で弾いてみた和音で”これは” と思うものがあればメモしておくといいですよ。後々曲作りや創作活動において貴重な資源に なってくること間違いありません。私も普段何気なく思いついた和音を曲中に使ったりします。 またその和音が無ければこの曲が生まれなかったであろうと思われるものもいくつかあります。 なので、思いついた和音は大切にしていただきたいと思いますね。
 最後に1番簡単で馴染みのある和音と、私が思いついた(本を見たときに無かっただけの)和音 を紹介しておきます。

  ハ音メジャーコード
   CM     ド ミ ソ ド

  変ホ音サスコード(ベース:変イ音)
   Ebsus/Ab ラb ミb シb ミb

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#07.コードの進行
 唐突ですが、一番簡単なコード進行はなんだと思いますか?
 身の回りに溢れている音の羅列を思い出してみましょう。普段何気なく聞き流している音の中にも コードの進行は存在しています。街を歩いてもスーパーで買い物をしても聞いているはずの音があります。 もっと突っ込んで言うなら各家庭にあるものにも存在しているのです。それは「コードの進行」なんて 難しく言うから分かりにくいだけで、高さの違う音が次々に流れているところを想像すればいい のです。
 さあ、解答に移りましょうか。街にあるのは「横断警告音(パポパポという音)」、スーパーにあるのは 「レジのバーコード確認音」、家庭にあるのは「呼び鈴(ピンポーンというタイプ)」などです。 どれも移動ド法の「ミ」と「ド」の関係にあります。音の高さは違えど「長3度」(詳しくは 別章にて触れます)の関係にあるのです。他に同じ関係にあるものを探してみましょう。駅の改札で 流れている音、商店のドアに設けられている出入り口のセンサー音、ATMの確認音など…。 きりがありませんね。
 要するにコード進行とは音の流れなのです。流れの本流部分と言ったほうが正しいかと 思います。一般的に曲にはメロディー部分、伴奏部分、リズム部分、曲の進行部分があります。その中でも ベースの担う役割は「リズム部分」と「進行部分」であることが多いものです。そしてベースの流れを よく見ると曲のコード進行とほぼ同じ流れになっている曲が多くあります。このことからベースを勉強 すればコード進行が分かると言えそうです。(歯切れの悪い言い方ですが、全ての音楽に言える事ではない のでお察し下さい。)
 それでは本題のコード進行です。コードとはそもそもchordと書き、情報規定(code)やひも状の線(cord) とは別の単語です。そしてコードは和音と訳されるので、コード進行とは即ち和音の流れであると 言えます。先ほどの例をコード進行で示すとどうなるのでしょうか。2つの音がミとドであった場合 「E→C」と書けます。幼稚園児の発表会などでお辞儀のときに聞く和音はどうでしょう。進行としては 「C→G→C」となります。これらの和音、コードはイタリア式の「ドレミファ…」では無く、 アメリカ式の「CDEF…」で表されます。対応表を設けましたのでご覧下さい。

イタリア式 ファ
日本式
アメリカ式


 「音階」を表すにはイタリア式、「曲の調」を表すときには日本式、「和音」を表すときにはアメリカ式 が用いられることが多いようです。詳しい説明は別途記載することとして、この章の最後として僕がよく 耳にするコード進行を紹介しておきます。ただしコード進行の注釈は僕個人のイメージによるものですので、 感じ方が異なる場合があるかもしれません。

・5度音の反復進行
  C→G→C ・・・・・・・・・・・・・ クラッシック曲のシメのコード進行
・5度音&4度音の転回進行
  C→G→F→C ・・・・・・・・・・・ ソフトロックに頻出するコード進行
・5度音&4度音の反復進行
  C→G→F→G→C ・・・・・・・・・ ロックのメジャーコード進行
・上方2度の転回進行
  C→D→E→D→C ・・・・・・・・・ ハードロックに頻出するコード進行
・下方2度の転回進行
  C→A#→G#→A#→C ・・・・・・ メタルに頻出するーコード進行
・下方4度・1度の混合進行@
  C→G→Am→Em→C ・・・・・・・ ロックの長短混合コード進行
・下方4度・1度の混合進行A
  C→G→Am→Em→F→G→C ・・・ ポップスの長短混合コード進行
  よく使います!
・下方2度・1度の混合進行
  C→Am→G→C ・・・・・・・・・・ フォークのメジャーコード進行
・下方奇数度の混合進行
  Cm→Fm→A#→Gm ・・・・・・・ フォークのマイナーコード進行

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#08.ベースの役割
 今回は私が作曲の中で重要視している「ベースの役割」について掘り下げていきたいと思います。 クラッシック、ジャズ、ロック、ポップスなど幅広く音楽の多様性がある中でベースの役割は大きく 2つ挙げられます。@ベース音を演奏することAグルーヴを作り出すこと。
 それぞれ考えていきましょう。まず@ですが、歌手がメロディーを唄いドラムがリズムを刻むなら ベースはベース音を担当するという考え方ができます。ベース音というのは和音の中で最も基本的な 音のことでCとかGmのように表記されるコードネームの音であったりします。ジャズのなかにはベース音 を避けて演奏し続けている曲もありますが、多くはベース音を演奏しているようです。次にAですが、 グル−ヴという言葉が一般的に用いられていないため説明がややこしくなります。端的にいうと「ノリ」 のことです。ベースにはドラムとは少し違ったノリの演奏が可能で、粘るような音作りや弾けたような 音作りができます。

 実際に聞かないと分かりにくいかと思いますので私の作品を例にとって説明を加えたいと思います。 私は基本的にベース音に忠実に編曲をした後にグルーヴを意識して「遊び」の部分を追加していく作曲法 をとっています。 No.050 (ver1.21) 新しい風 〜That's ”Naturalways”〜を聞いてみてください。ベースで始まる 曲の1つです。冒頭で1オクターブの移動を繰り返すベースラインとなっており、その後ベース音を 演奏する中に遊びが入っています。ミ→ラ→ソ#→ファ#→ミという繰り返しを用いてベースを遊ばせる ことでグルーヴ感を出す狙いがあります。単調でありながらも簡単にノリを作れる方法ですので試して みてはいかがでしょうか
 さてもう1曲例を挙げてみようと思います。 No.063 (ver1.11) 碧きモラトリアムを聞いてみてください。この曲は全体的に弾けた感じのリズム構成で作られて います。先ほどのNo.050が軽く走るような感じなのに対しNo.063はスキップするような感じに聞こえます。 これはベースに違いがあるからです。この曲ではベース音を演奏することよりも弾けたリズムを出す ことにベースの役割があるためです。

 ベースの役割をその曲によって変え、対応させることでより良い編曲ができるようになります。 有名なベースプレイヤーの演奏を聴くことで引き出しを多くすることができますし、書籍などからも 多くの情報を得ることができます。しかしオリジナリティをどう表現するかがポイントとなってくるのは 言うまでもありません。是非自分自身の編曲においてベースの役割を発見してください。

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